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> イノベーションライブ356:石倉洋子

今日と明日のリーダーの対話 ~スイスのSt.Gallenシンポジウム~
ゲスト:フィリップ・クーン・レニエー氏(サンガレン・シンポジウム リレーションシップ・マネジャー)


概要:

問いかけ: スイスのSt.Gallenシンポジウムを知っていますか?どこで聞きましたか?
「グローバルな資本主義」と「ローカルな地域の価値観」のせめぎ合いは今後良い方向に向かうでしょうか。
Yes、Noとその理由を教えてください。

本年5月、スイスのSt. Gallen大学において、「St. Gallenシンポジウム」が開催された。
このシンポジウムについて、実際に参加した講師の石倉洋子と、運営にあたったゲストのフィリップ氏がレポートする。
St. Gallenシンポジウムの最大の特徴は、現在の経済界・政界などのリーダーと、将来を担う学生との対話をコンセプトとしていることである。
また、企画運営をすべて学生が行っており、あらゆる意味で「学生のためのシンポジウム」であり、特徴的かつ非常にイノベーティブな会議体である。
St. Gallenシンポジウムは、1970年に始まり、毎年5月に開催されている。
コンセプトは「今日と明日のリーダーの対話」。

毎回、経済・政治・学界等のリーダー約600名と、世界中の応募者から選抜された優秀な学生(明日のリーダー)約200人が参加し、その年のテーマに基づいて基調講演、ディスカッション、パネルセッションなどが行われる。

本年の共通テーマは、「Global Capitalism and Local Values(世界を席捲する資本主義と地域の価値観)」。
現在、成功しているとされる資本主義であるが、新興経済地域を中心とした、ローカルな価値観・伝統と対立する場面も多い。
このジレンマをどう克服するかを世代間で前向きに議論することを目的とした。

St Gallenシンポジウムの企画・広報・運営にあたるのは、St. Gallen大学の学生約25名からなる、国際学生委員会(ISC)である。
ISCの仕事は、テーマの選定、中心となる理論的枠組み・各セッションのテーマ決定、各界のスピーカーやディスカッションリーダーとの交渉、メディアとの連携、世界中の大学との協働などまさに全般にわたる。

また、St. Gallenシンポジウムの理論的枠組み、中長期的な展開などをサポートするのがSt. Gallen世界研究財団である。
財団メンバーは主にヨーロッパの経済・政治・学界を中心とした約20名からなる。

日本からの参加は、1991年から毎年続いており、これまでのスピーカーはおよそ10名である。
また、学生の参加者についても、毎年約10~20名ではあるが、年々増加している。
その他、2002年にSt. Gallen Club of Japanが結成され、ビジネス界からのサポートもあり、毎年関心が高まってきている。

ISCメンバーであり、ゲストのフィリップ氏は、St. Gallenシンポジウムの意義について、次のように語る。
「資本主義と地域の価値観といった問題など、緊張関係にある議題をテーブルに載せて議論することに意味がある。
また、今のビジネスリーダーと今の学生とでは、やはりずいぶん意見が違っており、そこからどう新しい方向に向かっていくかというポジティブな議論が見られた。」

講師紹介: 石倉 洋子(いしくらようこ)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
上智大学外国語学部卒業。米国バージニア大学にてMBA取得後、日本人女性で初めてハーバード大学大学院にてDBA(経営学博士号)を取得。1985-1992年、マッキンゼー社で日本の大企業の戦略、組織、企業革新のコンサルティングに従事。その後、青山学院大学国際政治経済学部教授を経て現職。経営戦略、マーケティング戦略、グローバル戦略が専門。行革本部規制改革委員などを兼務。著書に『組織のコアスキル』(NTT出版、1992)、『異質のマネジメント』(共著、ダイヤモンド社、1994)、『戦略経営論』(訳、東洋経済新報社、2002)など。『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』『一橋ビジネスレビュー』等に論文多数。

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  アシスタント:西野七海

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