St. Gallenシンポジウムは、1970年に始まり、毎年5月に開催されている。
コンセプトは「今日と明日のリーダーの対話」。毎回、経済・政治・学界等のリーダー約600名と、世界中の応募者から選抜された優秀な学生(明日のリーダー)約200人が参加し、その年のテーマに基づいて基調講演、ディスカッション、パネルセッションなどが行われる。
本年の共通テーマは、「Global Capitalism and Local Values(世界を席捲する資本主義と地域の価値観)」。
現在、成功しているとされる資本主義であるが、新興経済地域を中心とした、ローカルな価値観・伝統と対立する場面も多い。
このジレンマをどう克服するかを世代間で前向きに議論することを目的とした。
St Gallenシンポジウムの企画・広報・運営にあたるのは、St. Gallen大学の学生約25名からなる、国際学生委員会(ISC)である。
ISCの仕事は、テーマの選定、中心となる理論的枠組み・各セッションのテーマ決定、各界のスピーカーやディスカッションリーダーとの交渉、メディアとの連携、世界中の大学との協働などまさに全般にわたる。
また、St. Gallenシンポジウムの理論的枠組み、中長期的な展開などをサポートするのがSt. Gallen世界研究財団である。
財団メンバーは主にヨーロッパの経済・政治・学界を中心とした約20名からなる。
日本からの参加は、1991年から毎年続いており、これまでのスピーカーはおよそ10名である。
また、学生の参加者についても、毎年約10~20名ではあるが、年々増加している。
その他、2002年にSt. Gallen Club of Japanが結成され、ビジネス界からのサポートもあり、毎年関心が高まってきている。
ISCメンバーであり、ゲストのフィリップ氏は、St. Gallenシンポジウムの意義について、次のように語る。
「資本主義と地域の価値観といった問題など、緊張関係にある議題をテーブルに載せて議論することに意味がある。
また、今のビジネスリーダーと今の学生とでは、やはりずいぶん意見が違っており、そこからどう新しい方向に向かっていくかというポジティブな議論が見られた。」