ビジネス・ブレークスルーHOMEへ | 会社概要 | BBTサービス一覧 | サイトマップ | BBTサイトについて | お問い合わせ一覧 |


> イノベーションライブ353:竹内弘高

トヨタの知識創造経営 ~矛盾と衝突の経営モデル~
ゲスト:大薗恵美(一橋大学大学院国際企業戦略研究科准教授)


概要:
講師の竹内氏、ゲストの大薗氏らの共著である『Extreme Toyota(邦題:トヨタの知識創造経営)』の内容を通して、トヨタという企業の強さ・ユニークさの核心に迫る。

世にトヨタを解説した本は数ある中、本著においてはマーケティング&セールス、HRマネジメント、コーポレートカルチャー等のいわゆる経営の「ソフト面」に注目し、研究を進めていくと、社内に数々の矛盾が存在することがわかってきた。講師は、その矛盾こそがトヨタ経営のエッセンスであると言う。

ポーター流の経営戦略論に照らすと、「すべての市場にフルラインの製品を提供」するというトヨタの基本方針は間違っていることになる。
しかしながら現実には、あらゆるセグメントで強みを発揮している。

 それだけでなく、トヨタの社内には様々な矛盾が存在している。例えば、
    ・徹底した節約⇔大胆に使う
    ・プロセスから無駄を取り除く⇔会議にたくさんの人が、聞くためだけに出席する
    ・官僚制組織⇔上司に反論したり、指示を覆す
    ・じわじわ漸進する⇔大きく飛躍もする
といった部分である。

講師の竹内氏は、これらの矛盾の両面がそれぞれの意味を持って共存しているところにトヨタのすごさがあり、この矛盾こそがトヨタ経営のエッセンスかもしれないと説く。

 また、『Extreme Toyota』の中で竹内・大薗両氏は、トヨタの中には極端に外に向かう「拡張力」と、その力を結合させる「結合力」という二つの力あり、それらがうまく組み合わさることで、ユニークさを発揮しているのではないかと主張している。
拡張力とは、
    「実現不可能な目標」、
    「現地顧客対応」、
    「実験主義」であり、
これらの力は、現場従業員に火を付け、とにかくやってみることを促し、様々な顧客ニーズに対応することを奨励するといった、外側に拡張する方向に働く。

一方、結合力とは、
    「創業者の哲学」、
    「神経システム」、
    「アップアンドイン」であり、
人間を尊重し、現地現物を重視するといった価値観を浸透させることによって、拡張力をより着実に発揮できるよう、内部で結合する効果を持っている。

「アップアンドイン」の人事制度では、長期安定雇用をベースとし、
    課題創造力、
    課題解決力、
    組織マネジメント力、
    人材活用力、
    人望の
5点を評価の切り口としており、ソフトスキルを重視している点が特徴的である。

 トヨタは、以上のような組織としての強さとユニークさを武器に、ところどころでジャンプ・飛躍もしながら、着実に、らせん状の成長を続けているのである。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 トヨタの知識創造経営
00: 00: 19 本ファイルの内容の一部、または全部を無断で転用・転載することを禁じます。
00: 00: 49 トヨタの知識創造経営~矛盾と衝突の経営モデル~
00: 01: 16 EXTREME TOYOTA
00: 02: 10 トヨタの知識創造経営
00: 13: 02 経営のソフト面に注目
00: 14: 30 トヨタの配当率・ROIC・役員報酬のグラフ
00: 15: 42 競争戦略?
00: 22: 26 トヨタには相矛盾する行動がある①
00: 26: 35 トヨタには相矛盾する行動がある②
00: 29: 13 トヨタには相矛盾する行動がある③
00: 34: 45 トヨタには相矛盾する行動がある④
00: 38: 29 トヨタの拡張力
00: 39: 37 拡張力1:実現不可能な目標
00: 43: 53 拡張力2:現地顧客対応
00: 45: 37 拡張力3:実験主義
00: 48: 15 拡張力3:実験主義(ソフト)
00: 48: 55 トヨタの結合力
00: 49: 54 統合力1:創業者の哲学
00: 51: 13 統合力1:創業者の哲学(2)
00: 53: 48 統合力2:双方向の人間系神経システム
00: 55: 50 結合力3:Up-and-Inの人事管理
00: 57: 31 トヨタの人材評価基準
00: 59: 22 拡張力と結合力を合わせたトヨタの経営モデル(図)
講師紹介: 竹内 弘高(たけうちひろたか)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科研究科長
米カリフォルニア大学バークレー校経営大学院で修士号 (MBA)、博士号(Ph.D)を取得。1976年より1983年までハーバード大学経営大学院 助教授。1987年より一橋大学教授。著書に「企業の自己革新」「ベスト・プラックティス革命」が ある。

『竹内 弘高』をamazon.co.jpで検索
  アシスタント:西野七海

Copyright(c)