大手町・丸の内・有楽町地域(大丸有エリア)は、日本初のオフィスビルが建設された明治27年を嚆矢に、
100年以上にわたってビジネスセンターとしての機能を集約したまちづくりを推進し、日本経済の屋台骨を担ってきた。同地区のまちづくりの特徴は、サステナブル・コミュニティー実現に向けた公民協調(Public-Private Partnership)であり、
エリア内の地権者から事業者・テナントを含めた人々が、大丸有地区再開発計画推進協議会、まちづくり懇談会、NPO法人大丸有エリアマネジメント協会、
大丸有環境共生型まちづくり推進協会などの活動団体を組織して、大丸有エリアが提供すべき機能の研究を重ね、2000年には「まちづくりガイドライン」を策定して独自の施策を推進している。
最近の大丸有エリアは、金融ハブ機能の充実を図るシンガポール、上海、韓国などの他国都市にテナントが移ったため、
生き残りを賭けた再開発によって、多様な都市機能を持つ都市を目指し、交流機能、就業支援機能、商業機能、文化・レジャー・観光機能、産学連携・インキュベーション機能などの導入を進めている。
都市機能が充実するにつれ、より多くのオフィスや店舗が集まるが、大丸有エリアは、メーカー系のオフィスに比べて、
データ蓄積などのパソコンの大量使用により6倍以上の電力を使用する金融系企業が約3割を占める地域のため、
地球温暖化対策としてのCO2排出削減に向けた取り組みが特に急務である。
日立製作所、NEC、富士通などのIT関連各社は、機器の消費電力削減や、仮想化技術によるCO2排出量の半減を打ち出している。
地球温暖化対策は、事業の場を提供するビルオーナー側と、使用するテナント側が一体となって取り組まないと解決できない問題である。
多くの企業のデータセンターが集中する大丸有エリアでは、個々が別々に保有してきたデータセンターを適切に集約・再配置し、
エリア全体で共有するという、世界的に見ても先進的な試みを進めている。