興研は売上高が約75億円、従業員約200名、防塵マスクなどの労働安全衛生保護具の販売で有名な企業である。
売上・経常利益ともに安定的な成長を実現しており、急速な売上拡大よりは、ユニークで競争力のある商品開発に注力している。
社是は「他社に追随しない」と「徹底して研究する」であり、イノベーティブ志向が非常に強い企業である。
興研の人事システムは「HOPES」と言い、その特徴は3軸独立評価システムにある。
3軸とは
業務実績(資格制度)、
管理能力(管理職能制度)、
専門能力(職分制度)である。
各軸は完全に独立評価されており、各人の得意分野が正しく評価できる制度と言える。
業務実績は、
年度の課題や予測不能な事柄への対応、または多大な功績等を評価する「個人事蹟評価」と、
日々のルーチン業務における「業務実績評価」から構成されている。
積極的な行動による失敗には「討ち死賞」が用意されるなど、加点方式で点数を積み上げていくルールであり、
これにより社員のモチベーションアップが図られている。
管理能力評価としては「管理職は職能であって地位ではない」という認識のもと、各社員をディレクター、リーダー、スタッフに分けている。
また、管理能力だけでなく組織活動に対してどの程度協力・貢献したか、という被管理能力についても評価がなされる。
最後の専門能力の評価については、各社員に4つの職分(事務・営業・研究開発・労務技術)、2つの職群(ゼネラリスト・スペシャリスト)を入社時に自主選択させており、
それぞれについて研修講座の修了度合いや研修での講師実績、外部資格取得などにより、マイスター制度の適用という評価が行われている。
3軸独立評価システムは、多様性を持つ人間をありのままに評価するユニークな仕組みである。
この仕組みの運用と絶え間ない改善が、興研のご機嫌な職場を形作っている。