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> 大前研一アワー232

【向研会】日本の競争力 ~素材・部材・化学・繊維 その強さと経営の本質とは~


概要:
今の日本企業は、人件費の高騰、産業の空洞化などで苦しい経営を続けている。
安価な人件費で躍進するBRICs、豊富な経営資源で他を席巻する欧米企業などと比較しても、日本の国際競争力が低下した感は否めない。
しかし、特定の産業分野においては、世界トップのシェアを誇り、順調に成長を続ける企業も多い。
番組では、素材・部材・化学・機械産業の分野に焦点を当て、特定の分野でトップを走る日本企業の経営の本質を分析し、多くの企業が学ぶべきポイントを探る。
拡大市場である電気・電子製品は、韓国、台湾などの企業による寡占化が進んでいるが、その素材・部品産業のシェアにおいては、日本企業が圧倒的な競争力を持っている。
特に液晶用材料や半導体材料においては、日本企業の独占状態であり、ヒロセ電機、ロームなど高い利益率を維持しているメーカーも多い。
半導体材料および液晶材料市場における日系メーカーのシェアは、それぞれ73.1%、65.2%と極めて高い。

例えば、シリコンウェハーでは信越半導体が30%、フォトマスクでは凸版印刷が30%、エッチングガスでは昭和電工が30%など、多くの企業がトップシェアを持つ。
液晶パネル関連では、ガラス基板以外は、日本企業の独占状態である。
携帯電話においては、ノキア、モトローラーなどの製品販売上位企業も、シャープ、村田製作所などから部品の供給を受け、研究開発部門を日本国内に設置せざるを得ない状況にある。
航空機では、ボーイング787の35%の部位を日本のメーカーが担当して開発している。
航空機の機体材料として脚光を浴びている炭素繊維の供給元は、東レをはじめとする日本企業が全体の7割を占める。

日本企業の技術力の源泉は、生産現場主体で研究開発を進める態勢にある。
高度な生産プロセスの開発、地道な研究開発、コア技術への集中、セットメーカーとの擦り合わせ能力が強みだ。
企業の空洞化などに危機感を抱き、必死になって生き残りの道を探ってきた成果が、今、結果となって現れている。
国際競争力の源泉となる技術力、現場主導型の開発手法など、他の日本企業が素材・部品産業から学ぶべき点は多い。
「細く、深く、長く」コア事業に特化・集中して寡占化を目指すのも、企業が生き残る一つの方法だろう。
今後は、人材不足、新興国の台頭、技術のコモディティ化、資源・原材料の高騰、競争力を阻害する国家政策など、懸念材料も多い。
競争力のコアとなる技術力、その背景にある人材をどう育成していくかも鍵となる。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 日本の競争力
00: 00: 24 本ファイルの内容の一部、または全部を無断で転用・転載することを禁じます。
00: 02: 54 例:エレクトロニクス関連産業の市場規模
00: 04: 53 情報家電産業の川上・川下の国際シェア(2005年度計,%)
00: 05: 52 日本の製造業の世界シェア・売上高
00: 07: 16 主なエレクトロニクス関連企業の営業利益率(%,2008年3月期)
00: 08: 03 半導体材料・液晶材料市場に対する日系メーカーのシェア
00: 09: 06 【事例】:主な半導体材料メーカーとシェア
00: 11: 42 【事例】:主な液晶材料メーカーとシェア
00: 12: 24 【事例】:主な携帯端末部品メーカーとシェア
00: 13: 19 【事例】:主な航空関連メーカー
00: 15: 09 世界のPAN系炭素繊維の市場シェア(04年、%、100%=22,000トン)
00: 16: 11 【事例】:ハイブリッドカーの中核部品と日系メーカー
00: 18: 13 【事例】:有機ELの中核部品と日系メーカー
00: 19: 01 【事例】:工作機械
00: 21: 19 【事例】:半導体製造装置
00: 22: 23 【事例】:金型
00: 24: 58 日・米・アジアの製造業の技術力確保の特徴
00: 28: 40 日・米・アジアの製造業の強みと製品特性
00: 32: 34 【参考】:エレクトロニクス関連分野における特許出願件数
00: 33: 04 スマイルカーブと各国の強い領域のイメージ
00: 34: 39 【参考】:日本製造業の付加価値に対する認識
00: 36: 53 部材メーカーを取り巻く環境と、競争力強化への経緯
00: 38: 02 自社が考える国際競争力の源泉
00: 38: 44 素材・部品産業(中堅・中小)の取引先からの評価
00: 39: 28 競争力の源泉(長期的視点での投資)
00: 43: 02 競争力の源泉(顧客との密接なリレーション)
00: 44: 06 競争力の源泉(既存技術の応用・転用)
00: 44: 51 【参考】:日系化学メーカー(バルク品から電子部品材料へ)
00: 48: 20 素材・部品産業の競争力維持に対する今後の課題
00: 48: 52 研究費・研究者数の国際比較(2006)
00: 50: 41 ものづくり人材の「量」の不足懸念
00: 52: 39 ものづくり人材の「質」の低下
00: 53: 38 【参考】:米企業の人材確保
00: 54: 04 電子化学産業・部品に参入するアジアメーカー
00: 54: 25 電子部品大手7社の連結営業利益(対前年比,%)
00: 54: 53 IMD国際競争力ランキングの推移
00: 55: 34 素材・部品産業の競争力維持・強化のための施策
00: 56: 49 まとめ
講師紹介: 大前 研一(おおまえけんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼージャパン会長を経て現職。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院政策学部教授、オーストラリアのボンド大学の客員教授でもある。著書多数。

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