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> 大前研一アワー231

【向研会】EU経済 ~新EUの実力と展望~


概要:
マーストリヒト条約により1993年に発足した欧州連合(EU)は、2007年1月現在27カ国が加盟、4.9億人の人口を擁する。
2007年の名目GDPは18兆ドルを超え、米国を抜き世界一の経済圏に発展した。
EU統一通貨であるユーロは、厳格なルールを守る加盟国だけに導入が許されるため、強固な信用を獲得した。
世界各国は準備外貨を米ドルからユーロへシフトさせている。

今回の向研会講義では、急伸を続けるEU経済の実力を分析し、130年後の世界経済を大胆に予測する。

サブプライム問題で成長の鈍化が予想される米国を尻目に、欧州連合(EU)は、名目GDPが世界第1位の18兆ドル(2007年)に成長した。
加盟27カ国、4.9億人という巨大なマーケットを背景に、リサイクル法、鉛フリー対応、二酸化炭素排出権取引など、数多くのEU基準・規制が世界標準を先導する。
いち早くEU基準に適応した黒煙除去フィルターメーカーのイビデン、空調機器のダイキンなどの日本企業は、欧州でのシェアを急拡大している。
今後ますますEU標準への迅速な対応を企業は迫られることになろう。

EU加盟国は厳しい財政目標を維持しているため、ユーロは世界で唯一ルールが明確な通貨として盤石の位置を築いた。
そのため、世界の投資マネーはユーロシフトが加速、民間銀行の外貨準備高は米ドルと肩を並べる。
EU域外においても、約40の国・地域が為替制度をユーロにリンク、エネルギー需要で好景気のロシアもEU加盟を目論んでいる。

国境を超えた消費行動、就業行動を行う「ジェネレーションE」新世代が台頭、現在約4,000万人がEU域内を自由に行き来し、経済活動を支えている。
音楽番組のMTVを視聴し、ファイナンシャルタイムズを読む彼らの特徴をとらえ、最適なマーケティングを行うことが、企業の欧州経済戦略の鍵となる。
EUの企業は、人件費が低い東欧へ生産拠点を移し、人材豊富な西側先進国へR&D・事業統括拠点を移管。
EU内で経済活動を完結できるようにすることで、巨大市場の中国に頼らずとも自活可能な体制を確保した。

日本企業は、旧態依然の国別対応から脱却し、欧州大陸の全体の中での位置付けを考慮した上で、生産、販売、物流、業務機能などの各拠点を最適配置する必要がある。
現に、早くから欧州統括本部を設置して戦略を立ててきたトヨタ、コマツは、好調な業績を続ける。
2030年には、インドが日本のGDPを上回り、世界経済はEU、米、中、印の四極体制になると大前研一が予測。
この四極を見据えた経済戦略が、今われわれには必要である。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 新EUの実力と展望
00: 00: 37 本ファイルの内容の一部、または全部を無断で転用・転載することを禁じます。
00: 06: 52 日米欧の実質GDP成長率の推移と予測
00: 07: 21 経済規模・市場規模
00: 10: 16 世界標準になりつつあるEU標準
00: 11: 39 <事例①>いち早くEU基準に適応したメーカー
00: 13: 43 EU当局によるカルテル、独禁法などの制裁適用が急増
00: 14: 32 <事例②>EUで事業実績のない企業が国際カルテルで摘発される
00: 20: 48 各通貨に対するユーロ相場の動向
00: 22: 04 ユーロ通貨安定化のための施策
00: 25: 42 ユーロ圏及び日米の財政赤字の対GDP比
00: 26: 36 世界のマネーがユーロシフトを加速させている
00: 28: 44 さらにユーロに流れる余地がある
00: 31: 38 <参考>ユーロ導入状況
00: 32: 26 ユーロにリンクする主な国とその為替制度
00: 37: 10 <参考>欧州中央銀行(ECB)
00: 37: 39 EUの強さのまとめ
00: 38: 11 ジェネレーションEの台頭と背景
00: 42: 00 新しいEUの特徴
00: 42: 38 新しいEUの特徴②
00: 43: 06 新しいEUの特徴③
00: 47: 14 EUにおける企業経営
00: 48: 12 EUにおける企業経営②
00: 49: 14 EUにおける企業経営③
00: 50: 10 EUにおける企業経営④
00: 50: 49 EUにおける企業経営⑤
00: 51: 12 欧州進出で成功・失敗する会社のトップチーム
00: 51: 48 <参考>本社と経営トップの出身が違う企業
00: 52: 11 これからのEU ~拡大・深化~
00: 53: 01 <参考>欧州統合に大きく貢献した人物
00: 55: 10 <参考>EU拡大の変遷
00: 55: 34 これからのEU ~拡大・深化~②
00: 56: 06 <参考>EUの政治機構
00: 57: 46 これからのEU ~拡大・深化~③
00: 58: 45 EUは国家として成立するための要件をほぼ満たしている
00: 58: 57 <参考>大前研一が見る2020年の世界
講師紹介: 大前 研一(おおまえけんいち)
経営コンサルタント
マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了後、日立製作所、マッキンゼージャパン会長を経て現職。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院政策学部教授、オーストラリアのボンド大学の客員教授でもある。著書多数。

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