異業種格闘技とは、異なる事業構造を持つ企業が、異なるルールで、同じ顧客ないし市場を奪い合う競争のことである。
近年、異業種格闘技の事例が急速に増加しており、企業側もこれまでの業界のルール、つまり同じビジネスモデルで優劣を競うだけでは、成長はもとより、生き残ることも難しい経営環境にある。
現在の日本企業は、
「経済の成熟化」
「情報革命の進展」
「競争のグローバル化」
という3つの環境変化に晒されており、それぞれが異業種格闘技を増加させる原因ともなっている。
「経済の成熟化」は、企業がこれまでと同じビジネスを行っている限り成長できないことを意味しており、必然的に、成長を求めて新規市場に進出する企業が増加し、異業種間の競争を引き起こすことになる。
「情報革命の進展」は、企業、市場、顧客それぞれに大きな変化をもたらしている。
例えば、消費者が情報武装化することは、価格比較サイトやオークション、コミュニティ型ビジネスなど消費者主導のビジネスモデルを誕生させ、
既存のルールでは適合できない市場を生み出した。
消費者の変化は、アウトソーシングやネットワーク型の組織形態への移行といった企業行動の変化をもたらしている。
一方、市場においても、情報の高度化は流通の抜本的改革やリスティング広告など新しい販促手法の登場を促している。
こうした環境の変化が、今までの競争のルールを無意味なものとしている。
さらに「経済の成熟化」とも関連した変化である「競争のグローバル化」は、日本企業が海外に進出すれば、当然、グローバル企業や現地企業との競争となり、
グローバル企業が日本に進出すれば、日本国内で海外企業と競争することになる。
こうした3つのメガトレンドが、結果として、消費者、企業、社会を変化させ、その当然の帰結として、「異業種格闘技」を加速させているのである。