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> 営利組織と非営利組織のパートナーシップ 03

社会起業家を支援する
ゲスト:井上英之氏(慶應義塾大学総合政策学部専任講師)


概要:
日本のソーシャルベンチャーには、「人材」「ファイナンス」「ノウハウ」の3つが決定的に足りないと思われるが、これらをどのように獲得していけばいいのだろうか。
日本のソーシャルベンチャー支援の草分けとして知られ、日本初のソーシャルベンチャー向けビジネスコンテスト「STYLE」や、
社会起業向けの投資組織「SVP(Social Venture Partners)」の運営に取り組む井上英之氏をゲストに招き、
ソーシャルベンチャーが必要な経営資源を獲得するためのヒントを聞く。
ソーシャルベンチャー支援には、
  メディアを使って優れた事業モデルを見せて、ムーブメントを起こしていく“ハイ・コンテクスト”と、
  草の根的に経営支援を行うことで地道に事例を作っていく“グラウンド・コンテクスト”という
2つの流れがある。

日本初のソーシャルベンチャー向けビジネスコンテストである「STYLE」は、“ハイ・コンテクスト”の1つである。
同コンテストは、社会起業家の志に共感できるかどうかを重視し、たとえ精度の低い計画でも支援者がブラッシュアップをすることで、社会起業家の育成・輩出を行うことを主眼にしている。

それに対して、地道な経営支援を行う「SVP(Social Venture Partners)」は、“グラウンド・コンテクスト”の1つである。
SVPとは、社会投資家であるパートナー(会員)が、志を持つ社会起業家に対して、資金援助を行うだけではなく、ネットワークの紹介や各種経営支援を行う仕組みである。
SVP東京の場合、パートナーは10万円の会費を支払うことでこの仕組みに参加し、自分自身が持っている専門性を使って社会起業家の支援を行う。
企業家やニューリッチ、リタイヤした人など多彩な職業的バックグランドを持つ人々がパートナーとして参加している。

社会起業家の持つ志がそのまま起業して成功するわけではなく、起業がある段階まで展開するためには、それなりのノウハウが必要である。
そのノウハウの1つが、「変化の法則」と言われるものである。
例えば、低所得者地域の子供たちが学力をつけて将来的に貧困から抜け出すためには、現状のようによい教育を受けられない状況から変化を起こさなければならない。
ある社会企業は、この“教育”をレバレッジポイントとして、低所得者地域に優秀な教育者を派遣する運動を行っている。
社会起業の引き起こすソーシャルイノベーションにもステージがあり、最初は個人が問題に気づくステージ、次にそれを解決する方法を考えて行うステージ、さらにその方法を多数の人々が利用して展開するステージである。
そこで起業家がノウハウを抱え込むようなことがあれば、マーケットは大きくならない。社会起業家には、社会に変革を起こすためにはノウハウを公開する度量の大きさが必要である。

井上氏は「お父さんが子供に、自分の仕事を自慢できるようになってもらうのが夢」だと言う。
小さな気づきであっても、それが「世界を変える」一歩であることを忘れないでほしい。

 講義タイムテーブル:
スライド 時間 タイトル
00: 00: 00 社会起業家を支援する
00: 00: 38 全8回の内容
00: 01: 16 営利組織と非営利組織のパートナーシップ
00: 02: 14 井上英之
00: 08: 39 背景:ソーシャルベンチャー支援をとりまく状況
00: 11: 15 Social Venture Partnersとは?
00: 13: 56 SVPって?
00: 19: 36 SVP東京
00: 20: 10 キャパシティ・ビルディング
00: 22: 17 SVP投資先プロファイル
00: 36: 24 あなたの「変化の法則」は?
00: 42: 08 3つの社会イノベーション
00: 47: 36 ソーシャルベンチャーを見る目線
講師紹介: 稲増 美佳子(いなますみかこ)
株式会社HRインスティテュート 副社長
富士通のフィールドSEを経験した後、サンダーバード国際経営学大学院修士課程修了。 1993年、HRインスティテュート設立メンバー。 以来、組織と個人における「WAY(らしさ、ならでは)」づくりをミッションとしたコンサルティング活動や人材開発プログラムを実践。 ソシアル・エンタープライズとしての活動(ベトナムでの小学校づくり、など)も推進。HRI著作物の主要執筆メンバー。学習院大学文学部心理学科卒業。

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  アシスタント:西野七海

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