1兆3,000億ドルを越える世界の直接投資受入額のシェアは、
米国では低迷傾向にあるが、先進国では欧州を中心に回復しており、アジア、東欧・CIS(独立国家共同体)などの新興国では上昇トレンドが続いている。
米国で売り出されたサブプライムローンは、
証券化によって複雑化され、誰もリスクに気付かないまま世界中に広まったため、各金融企業に膨大な負債を発生させた。
2,000億円近くの負債を抱えるシティグループなどは、皮肉にもテロとの戦いで米国内から追い出したアラブ系資金によって危機を脱した。
ドル安を嫌い、米国に集まっていた資金が原油、金、穀物などの商品市場へと流れ込み、これらの価格が上昇した。
資金の一部は新興国株市場にも流れた。
また2007年は、
GDP比で赤字額が3%以下、財務残高が60%以下といった財政の安定化基準をクリアしたEU諸国の信用度が増し、直接投資のユーロシフトを加速させた。
米ドル単一の通貨体制から、ユーロへの分散化が一層進んだ年だった。
日本での業種別景気動向を見ると、
電気、精密、自動車、造船など海外事業が好調な業界が利益を伸ばす一方、
原油、素材の高騰のあおりで、電力、ガス、パルプなどが大きく減益となった。
今後は、
実需だけではなく、投機マネーのコモディティー(日用品)市場への流入により、石油、金属、食料の一部が高騰し、企業の事業や個人の生活はコストアップの影響を大きく受けることが予想される。
マスコミを騒がせた食品偽装問題は、
業者も問題だが消費者自身が過剰反応せず偏見を持たずに食品を見ることが重要である。
そもそも魚の産地表示などに意味があるのか、与えられた情報だけではなく自分自身でよく考え判断すべきだ。
すでに破綻状態にある年金問題など、暗い話題しか挙がってこない国内に目を向けていても明るい未来を創造することはできない。
将来の日本をつくる若い世代が希望を持って生きていけるように、好調な海外へフォーカスを当てていくべきだと語る。