Globalizationは、
世界規模の人(研究開発を含む)・モノ・金(資産・投資)情報の最適化である。例えばボーイング社は、
経営の苦しいイリューシン、ミグといったロシアの航空機会社から優秀な設計技術者を大量に雇用し、品質向上・納期短縮に成功した。
米国の銀行では、
フィリピンにコールセンターを設置して、自国内と変わらないレベルのサービスを提供している。
多くの企業が最も効率のよい人材を海外に求め、発展する国に世界中の資本が集中するという図式が出来上がっている。
資金も同様である。
先進国の高齢者などが保有する不要不急の資金(ホームレスマネー)は、世界全体で6,000兆円を越え、常に高利率の投資先を求めて、BRICsなど経済発展が著しい国に向かう。
年率1%にも満たない国内預金で運用される日本の資金は、世界の潮流から取り残されてしまった。
日本の1,500兆円と言われる個人金融資産は、国内にとどまらず海外を視野に入れた運用を行うべきだ。
このような動きに対して、
日本企業は、グローバルなプロフェッショナルを育成する教育が脆弱で、大半の企業が海外進出で後れを取っている。
今や電動工具で世界のトップメーカーにまで躍り出たマキタは、
米国進出初期のころ外貨規制を乗り越える為に、ニューヨークの屋台でラーメンを売り、その資金で事務所をつくるなど、数々の困難を乗り越えて目的を達成した。
このような「第一期の世界化を果たした人たち」のパイオニア精神を学び、その心意気を次の世代に伝承することが、今改めて必要ではなかろうか。
われわれはGlobalizationの波を、ただじっと耐え忍ぶのではなく、事業拡大、資産運用のチャンスととらえ、積極的に利用したい。
皆さんが世界の常識を知って最良の選択肢で資産を運用できるサゼッションを、著作等を通じて伝え続けたい、と大前氏は語る。
大前氏がハーバードビジネスレビュー、ウオールストリートジャーナルに寄稿した論説をまとめた『大前研一戦略論』(吉良直人訳、ダイヤモンド社)も参考にされたい。