今後、製薬企業が、激変する環境に対応して生き残っていくためには、
競合優位性を高めることが不可欠になってくる。そのために必要な3つのポイントが、今後、製薬企業が、激変する環境に対応して生き残っていくためには、競合優位性を高めることが不可欠になってくる。
(1)最低限やるべきことを徹底的に行い、目に見える成果につなげる
(2)先端的な打ち手を他社に先駆けて実行する(3)製薬業界内の他社が未だ行っていないビジネスモデルの変革を行うことである。
(1)の最低限やるべきことを徹底的に行うというのは一見すると当たり前のことで、ことさら取り上げる価値がないように思われるが、実際には多くの企業が実行に移していない、或いは実行していたとしても成果に結び付けられていないのである。
企業によってやるべきことはいつくかあるだろうが、その1つが営業生産性の向上である。
日本ベーリンガーインゲルハイムは、営業生産性を向上させることで国内製薬企業成長率ランキング3年連続1位になった企業である。
同社は、営業生産性を向上させる4つのドライバを「活動量」「ディテールの質」「ターゲティング」「パフォーマンス・マネジメント」に単純化し、それぞれを1年半かけて向上させる取り組み、「QUBEプロジェクト」を実行した。
ただし、やるからには一過性のイベントとしてではなく、DNAに刷り込む気持ちで粘り強く行うことが必要である。この活動が、同社の売上成長に大きく寄与したのである。
(2)の先端的な打ち手を他社に先駆けてやることも競合優位性の構築に役立つ。
どんな業界も同じであろうが、製薬企業においても収益に結びつく薬を小さなコストで素早く上市し、売上を最大化していくことがポイントである。
開発~上市段階においては、伝統的なR&D組織やプロセスを改革することで、初期段階のコスト減とスピードアップを図っている企業、或いは開発商品の内容をweb上で公開し外部の知恵を活用する企業、研究開発を大胆にオフショアリングする企業もある。
また商品化した後の段階では、需要の漏れを探してそれを減らすためのPRや諸活動、あるいは薬剤の費用対効果の実証を行うことで効果を上げている企業もある。
残念ながら、これらの先端的な取り組みは外資系企業に多く見られるもので、日本企業は遅れをとっている。
市場の成長が鈍化し、外資が勢力を強める中で日本企業が生き残るためには他社に先駆けてこうした打ち手を行うことが求められる。