1980年代までの日本は、
高品質・低価格を武器に海外市場を果敢に拡張していったものである。
しかし、現在ではその戦略は通用しない。
バブル崩壊を経て長く低迷した日本企業は、グローバルスタンダードへの対応を迫られ、新興国を含めた広大なスペースにおける大競争時代に直面している。グローバルの新興国市場を攻略するためには、国内市場とは全く異なる大陸について、リーダーとしての肌感覚を養う必要がある。
中国には百万人都市が100以上あり、地方都市が今後の成長を担う可能性が高い。
上海や北京などの大都市だけに照準を合わせていたのでは市場を捉えきれない。
都市をどのようにカバーするかの戦略が必要になる。
また流通チャネルの変化も急激であり、成長するチャネルとの関係をどのように進化させるかが重要である。
ノキアは家電量販店に自社ブランドの売り場を設置することに成功している。
資生堂は、化粧品を中国に拡張するために “ちょっと手を伸ばせば届く”オプレブランドを設定した。
消費者に体験してもらうための販売カウンターを高級百貨店に355箇所設置し、大量の美容部員を投入している。
オプレブランドの浸透が、“いつかは資生堂へアップグレードしたい”という顧客を育て、資生堂ブランドを強化するサイクルとなっている。
グローバルに事業を展開するためには、グローバルに人材確保を行う必要がある。
ただし、人材を機能させるためにはローカルに適した多様な採用方法とトレーニングが不可欠であり、人材マネジメントは複雑を極める。
シスコやノキア、ウィプロなどの企業は、グローバルな人材戦略を行い展開している。
これらの企業は、企業の成長戦略にローカルな人材マネジメントを組み込むことを試みている。
コツは戦略的人材マネジメントと人事部の管理プロセスを分離することである。
グローバル時代のリーダーは、グローバルな市場競争における豊かな見識と判断力を養う必要がある。
方法論や仕組みはたくさんあるが、
まずリーダーとしての3つのS(スペース、スピード、持続性)について自分なりの“肌感覚”を持つ必要があるだろう。