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> アントレプレナーライブ94:米倉誠一郎

【アントレプレナーシップ編63】
ウエディングという名の地域再生
ゲスト:浅田剛治氏(株式会社ノバレーゼ代表取締役社長)


概要:
現在、日本の内需は500兆円を超しているが、有効活用されているとは言い難い状況にある。
本講座では、地域に眠るオポチュニティ(好機)を掘り起こして内需拡大、経済発展を仕掛ける経営者の事例を紹介する。

ノバレーゼは、リクルート出身の浅田剛治氏が2000年11月、30歳のときに創業したブライダルプロデュース会社である。
創業から右肩上がりで業績を伸ばし、06年の売上げ約60億円。

東証マザーズに上場を果たした成長の秘密はどこにあるのか。浅田社長から直接、そのサクセスストーリーを口伝していただく。

ノバレーゼは、波乱からの立ち上げだった。
家業の結婚式場を継ぐことに抵抗を感じ、いったんはリクルートに就職した浅田氏だが、父が病に倒れたのを機に24歳で跡を継ぐ。
年に一回程度しか出社しない父は「七夕社長」と呼ばれ、社員のモチベーションも低く、会社も赤字という状況に、浅田氏はまず社員を入れ替え雰囲気の刷新を図った。
古参の社員たちからの抵抗は大きかったが、「ここでは式を挙げたくない」というアルバイトから「ここを守っていきたい」と言われたとき、変化を確信した。
業績はV字回復を見せるが、父とのあいだで経営方針が食い違い、30歳で飛び出す。

この時ついてきた6人と設立したのが、ノバレーゼの前身ワーカホリックであった。
資金がなく、インフラ投資もままならない中で、婚礼衣装を扱う店からスタート。
リクルートで人事担当をしていた経験から、「人こそ命」を痛感し、新卒採用は創業時から欠かさないという。

当初は、他社の式場にウエディングプランを持ち込むという形態をとっていたが、口コミで客がつき始め、自社直営のゲストハウスを持つに至る。
現在は、モダン建築の都市型「モノリスタイプ」と、リゾート感覚の郊外型「アマンダンタイプ」を二本柱としているが、ガラスの椅子や水に浮かぶバージンロード、場内に滝を配するなど、シックでストイックな演出がノバレーゼ流だ。

成功のキーワードとして浅田社長が挙げるのは三つ。
 1.防衛力に注力。新規出店には限界がある。既存店をアップグレードしながら鮮度を保ち飽きさせない工夫を怠らない。
 2.優秀な人材。ホスピタリティ精神を持つ人間は、学籍・国籍・性別一切関係なしで積極的に採用し、採用後は報奨などでモチベーションを高める。
 3.再生。既存の施設にノウハウを注力して資源を有効活用する。

「日々是戦場」という座右の銘のもと、何事にも本気と誠意であたり、毎日の成長を重視するという地道な努力の積み重ねと、「人の喜ぶ顔を見られるこの仕事にはまっています」という浅田社長の熱意こそが、一番の成功要因であろう。

講師紹介: 米倉 誠一郎(よねくらせいいちろう)
一橋大学 イノベーション研究センター長・教授
1953年、東京都生まれ。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。1990年、ハーバード大学で歴史博士号を取得。早くからアメリカ・シリコンバレーのIT起業の状況などを見てきた。日米のベンチャー政策に詳しい。著書に『経営革命の構造』『ネオIT革命』『ジャパニーズ・ドリーマーズ』など多数。

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  アシスタント:内田朱美

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