良い感情と行動に結びつく良い思考の原点は、
目標や志そのものは強く肯定しながらも、それらを相対的にとらえることにある。
現実を無視した「ねばならぬ思考」は、ないものねだりの甘えであり、精神的な弱さの証である。
まずは無条件の「自己受容」「他者受容」「状況受容」というベースを整えること。
そのうえで、完ぺきと思える手段を講じても、願望は達成されない場合もあることを認知しておけば、仮にうまくいかなかったとしても、解決のための出発点に立つことができる。「相対的願望」「絶対要求の否定」「願望未達の認知」「願望未達の評価」から構成される良い思考の特徴は、
十分な「論拠」に裏付けられた「現実味」のある「前向き」な結論を仮説として「柔軟的」にとらえられるかという合理性にある。
物事を受容の精神で合理的に考えていけば、意欲を高く保ったまま、理不尽な現実に出くわしてもくじけることなく、粘り強く対処することが可能になる。
目標に対する意識を、「そうでなければならない」から「そうであることが望ましい」とあくまで相対的に意識することがポイントである。
以上を踏まえ、良い行動を選択するには、良い感情を思考に織り込む手法が効果的だ。
望ましくない事態が発生したときに、「もう駄目だ」と全否定する悪い思考に走るのではなく、「残念だ」という良いマイナス思考をバネにして、プラス行動につなげていけばよい。
この思考の置き換えを徹底的に意識しておこなうことが、良い行動への一番の近道である。
良い思考脳を鍛える方法として、自分なりのことわざや格言を頭の片隅に置いておくことも有効である。
例えば「人事を尽くして天命を待つ」「人間万事塞翁が馬」「禍を転じて福となす」など、挫折・執着・試練に関するものをいくつかピックアップしておく。
自分の思考回路が悪いほうへ向かっていると感じたときには、口に出して唱えてみる。
これだけでもクールダウンの効果があり、悪い思考に陥ることを未然に防止できる。