グローバルビジネスで戦える人材になるためのヒント"The Essence of BBT"
競争しないこと

競争しない競争戦略01

ゲスト:福富七海氏(株式会社ランドスケイプ代表取締役社長)

 

■競争しない競争戦略
「戦わずして勝つ」、ビジネスパーソンなら1度ならずとも見聞きするだろう孫子の教えは、紀元前の昔から戦いの場におけるセオリーとして説かれてきている。敵のみならず味方にも相当の痛手を与える真っ向対決を避け、なおかつ負けない戦法は、現代の企業経営においても有効な戦略となるはずだ。競争しないことがいかに会社の利益率を高めるかを考察していく当シリーズ、講師には早稲田大学ビジネススクール教授の山田英夫氏を迎える。
第1回目は、競争しないことの意義と、成功事例をゲストとともに紹介していく。

 

■福富氏のこれまで
福富氏は、株式会社ローソンなどを経て、1986年にTSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社に入社、社長室長としてTポイントの原型づくりに従事した。1990年、ベンチャーとして株式会社ランドスケイプを設立。2014年、カルチュア・コンビニエンス・クラブと資本提携し現在に至る。

 

■法人マスターデータの圧倒的保有規模
顧客から預かったデータの加工を主な事業とする同社は、登記簿や電話帳、商工会名鑑、地図、ウェブなどから収集した、820万件に及ぶ日本最大級の法人マスターデータを擁する。社名・住所の変更や吸収合併・倒産等の整理、新旧混在する名称を統一する名寄せ、親・子会社の系列化などのデータ整備に加え、新規参入の類似企業を探す未開拓データや分析リポートの作成等マーケティング寄りの業務も行う。帝国データバンクなどとの違いは、個人商店や学校法人などの階層まで、くまなく網羅した圧倒的な保有規模にある。

 

■「非競」の成果
2012年、加工を内製できるデータ統合ツールuSonar(ユーソナー)を発売。その後顧客要望に応え営業支援ソフトを追加した結果、システム大手の日本マイクロソフト社などとの競争に巻き込まれた。値引き合戦とカスタマイズで疲弊した会社を救ったのが、当講師山田英夫氏の著書『競争しない競争戦略』。感銘を受けた福富氏は停止を決断。反発する社内とクライアントを説き伏せ、他社を定期のランチョンに招待して関係を築き、データ整備に注力することで共存の道を歩みだした。戦わない「非競」の姿勢でuSonarは静かな水面下を潜水艦のごとく推進するも、相見積りが減り受注スピードや売上高は浮上している。

 

■弱きを捨て強きを見極め特化する
日本企業における売上高営業利益率は右肩下がりが続く。顧客志向の末に必要以上の価格低下に陥り、組織の消耗は激しい。自社の弱い部分は捨て、強みを見極めて特化し、すみ分けと共生を図ることで、競争しないという、新しい競争の戦略が生まれてくる。

 


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