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【セミナーレポート】「書く力・伝えるスキル」を磨く英文ライティング講座

2016年8月1日



「書く力・伝えるスキル」を磨く英文ライティング講座
講師:横川 綾子 氏 (東京海洋大学特任准教授)



 株式会社ビジネス・ブレークスルー(BBT)の法人営業本部は、2016年6月23日(木)、東京海洋大学特任准教授で、BBT実践ビジネス英語講座の講師も務める横川綾子氏を招き、「『書く力・伝えるスキル』を磨く英文ライティング講座」と題するセミナーを開催いたしました。

◎BBTの法人向けグローバル人材育成  http://www.bbt757.com/pr/topics/868/
※ビジネス・ブレークスルーについて・・・グローバル環境で活躍できる人材の育成を目的として1998年に世界的経営コンサルタント大前研一により設立された 教育会社。設立当初から革新的な遠隔教育システムによる双方向性を確保した質の高い教育の提供を目指し、多様な配信メディアを通じてマネジメント教育プログラムを提供。法人向けグローバル人材育成にも力を入れています。

◎BBTで開講中!横川綾子氏担当講座 「伝える技術を磨く英文ライティング講座」
「伝わる英文を書くためのマインドセットを固める」ことを目的とした講座。1文単位の英作文指南や英文テンプレートの紹介ではなく、英語話者に伝わる論理構成や着想法を身に付けられるように開発。全8回の動画講義では顧客向け、社内向け、催促、断りのEメール、議事録や企画書などビジネスに必要なライティングを網羅。全7回の英文添削つき。


以下抜粋版です。全文は広報ブログにてご覧いただけます。 http://www.bbt757.com/pr/topics/1132/

※本コンテンツを引用、転載等される場合は、事前にご一報いただけますと幸いです。
広報窓口 bbt-pr@ohmae.ac.jp (本サイト左上の「お問い合せ」ボタンからもご連絡いただけます)



【セミナーレポート】
◆〈はじめに〉スキルアップにはサイクルがある。適切な評価を入れるのがコツ
 「型を知る→設定に沿って書いてみる→添削してもらう→実践を重ねる」というPDCAサイクルを回していくことがスキルアップへの近道。インプット、アウトプットの練習に加え、何らかの基準で適宜自分のスキルを評価する(アセスメント)ことが大切。本日のセミナーは、自らが担当するBBTの「伝える技術を磨く英文ライティング講座」を基にアレンジしたもの。この講座は、伝わる英文を書くためのマインドセットを固めることを目的とし、英語話者に理解されやすい論理構成や着想法を身に付けることで、英文作成の土台となる考え方をしっかりと身に付けてもらいたいという思いを込めて開発した。顧客向け、社内向け、催促、断りのEメールなどがカバーされ、添削も7回ついているので、こうした講座を利用してスキルアップを図るのも一つの手だと思う。


◆英語でのコミュニケーションは「他流試合」。「英語の流儀」に合わせてあげよう
 英語が母国語でない日本語話者にとって、英語で話す・書くということはいわば「他流試合」である。相手の土俵で試合をするのだから、相手の流儀に合わせる方が話が早い。自分(日本語話者)の流儀は脇に置き、相手(英語話者)の流儀を知り、そのやり方に合わせてあげるというマインドが持てれば、より相手に伝わりやすいコミュニケーションが可能になる。


◆「英語の流儀」3つのポイント
1.すべて言葉で説明する
英語話者の世界は「話し手・書き手責任」であり、すべて言葉で説明することを前提としている。つまり、話す時は話し手が聞き手を理解させる責任が、書く時は書き手が読み手を理解させる責任がある。

2.主張と根拠はセットで
主張するときは、相手と背景を共有していないという前提のもと、常に具体的な根拠をもって自分の主張の正当性を証明する必要がある。相手が共感・理解してくれるような説得力のある補足説明を選び、主張とセットで提示しなければならない。

3.テーマからコメントへ。主張が先、根拠は後が鉄則
日本語話者は、結論に至る前に冗長な説明をする傾向がある。これが、冒頭で主張(結論)を述べる英語話者の混乱を招く。テーマを述べ、それに対するコメントを続けることで英文は展開していく。「テーマ(主張)からコメント(根拠)へ」という順番を守ること。


◆「英語の流儀」の背景を理解し、相手に「一理ある」と思わせることを目標に
・背景となる文化の違いを認識する ~「低コンテクスト文化」と「高コンテクスト文化」~
 「低コンテクスト文化」とは、言語によってコミュニケーションを図ろうとする文化であり、言葉そのものに重きが置かれる。よって、論理的思考や表現力、説明能力など、自分の意思を言葉で相手に伝えるスキルが重要視される。解釈を相手に任せず、自分がすべて説明しきる、これがいわゆる「話し手・書き手責任」という考え方であり、英語話者の流儀である。
 一方、「高コンテクスト文化」とは、価値観や社会背景の共有性が高い文化のことで、日本は典型的な高コンテクスト文化と言える。文脈や背景など言葉以外の要素が重視され、共通体験・共通認識がコミュニケーションの中で大きな役割を果たす。こうした文化では、全部を伝えなくても10のうち2を言っただけで、残りは相手が自動的に理解してくれるというような、「察し」のコミュニケーションが成立する。高コンテクスト文化に対して無自覚でいると、自分で全て説明せず、残りを相手の理解力・想像力に頼るというマインドセットのまま、英語話者に対峙することになる。

 日本語が母国語である私たちが英語で意思疎通を図る際には、言語の背景にある文化の違いをおさえておくことが大切だ。まずは、すべて言葉で説明し尽くす癖をつける、相手が察してくれると期待しない、といった意識づけから始めよう。 また、英語話者はあらゆる意見について理由や根拠を期待する。相手からどのような「つっこみ」が入るのかを想定しながら、それを封じるように英文を展開するのも効果的だ。つっこみを想定し、先回りして説明を加えることで誤解を防ぐことができる。

・主張は主観に過ぎない。形容詞を使う際も要注意
 主張は主観にすぎないということも意識すべきポイントだ。主張する時は、データや仮説といった根拠を示しながら相手を説得する必要がある。この時も、はじめに主張を単刀直入に述べ、続いて説明を加えるという順番を徹底すること。はじめに背景説明などを延々聞かされると、相手はこちらの言いたいことが見えずに混乱してしまう。形容詞や副詞などの主観的な言葉を選ぶ場合も慎重に。選んだ言葉に相応しい根拠を提示できているか、言葉選びに唐突さがないかなど、都度確認する習慣が大切。読み手が「書き手の意見にも一理ある」と思ってくれることをゴールとしよう。


◆文同士のつながりを意識し、「パラグラフ・ライティング」の考え方を取り入れよう
 英語の流儀に則ってコミュニケーションする時に大切なのは、文同士のつながりを意識すること。日本で英語教育を受けた人の多くは本格的なライティング教育を受けていないため、文同士のつながりやパラグラフを意識して書くことを苦手とする人が多い。ワンセンテンスの日本語を英語に置き換える英作文の練習ではなく、2文・3文をつながりを持って書く練習が必要だ。実は、文同士のつながりを意識して書かないと相手を説得する文章にはならないのだが、この視点が抜けている人が多い。

・パラグラフ・ライティングとは
 パラグラフ・ライティングは英語の文章の一般的なスタイルであり、「1パラグラフ1テーマ」が鉄則。論理の飛躍は許されず、A=B、B=C、C=D、というように論理が数珠つなぎにつながっていないといけない。飛躍なく、論理を順序立てて書けるようになるためには、一定の訓練を要する。英語話者の多くが小学校からこのトレーニングを積んでおり、読み手が英語話者である場合は、このスタイルでないと論理展開を理解してくれないと考えたほうが良い。

・一般的な構成は「P-E-Pサンドイッチ」
 前述のように、パラグラフとは1つのテーマやトピックについて述べる文の集まりのことである。日本語の「段落」は著者の感覚で恣意的に変えられたりすることもあるので、英語の「パラグラフ」とは若干異なる。英文作成で大切なのは、とにかく1つのパラグラフを1つのテーマで押し通すこと。別の言い方をすると、テーマやトピックを変えたい場合には、パラグラフを変えなければいけない。相手を説得するための文章は、以下の3パラグラフで構成されることが多い。
  Introduction →主張:Point
  Body →根拠:Evidence
  Conclusion  →再主張:Point


◆文同士のつながりを意識し、「パラグラフ・ライティング」の考え方を取り入れよう
パラグラフ・ライティングを基にしたPoint-Evidence-Point(P-E-P)のサンドイッチ構造
 相手を説得するための文章は、Point-Evidence-Point(P-E-P)という構成で、根拠が主張で挟まれているのが一般的だ。まず「Introduction(序論)」で主張を端的に述べ、その後の「Body(本論)」で根拠を持って主張を裏付け、最後に主張をリマインドするというのが一般的なスタイルとなる。基本的に「Conclusion(結論)」は「Introduction(序論)」の焼き直しであり、「Introduction(序論)」で述べたことと「Conclusion(結論)」で述べることが違ってはいけない。

パラグラフ・ライティングの訓練をしていないと、文章を書きながら様々な方向に考えを膨らませたり、話が脱線したりして、最終的に「Introduction(序論)」と「Conclusion(結論)」で主張が違ってしまったりすることが多々ある。それを防ぐために、主張が固まったら「Body(本論)」より先に「Introduction(序論)」と「Conclusion(結論)」を書いてしまうという方法もおすすめだ。

 さらに、この「Body(本論)」の内部も複数(典型例は3つ)のパラグラフに分かれ、各パラグラフ内部もP-E-P構造になっていることが多い。大きなP-E-Pの中にさらに小さなP-E-Pがあるという「入れ子構造」になっている。(添付レポートの図をご参照ください)
 このような、全体として5つのパラグラフで構成される文章を5 paragraph essayといい、これが主張文の典型的な構成だと言われている。英語は建造物のように組み立てていく言語である。この構成を意識しながら、書き始める前に文章の設計図をきちんと作っておくことも英文ライティングのポイントの1つだ。

・・・後略・・詳細は以下よりご覧いただけます。



実践ワークや質疑応答等、全文掲載 ⇒ 広報ブログ http://www.bbt757.com/pr/topics/1132/

セミナーレポート 「書く力・伝えるスキル」を磨く英文ライティング講座.pdf

BBTの法人向けグローバル人材育成詳細  http://www.bbt757.com/global/



【講師プロフィール】 横川 綾子 氏 東京海洋大学特任准教授/BBT実践ビジネス英語講座講師 上智大学法学部国際関係法学科卒業後、29歳から英語講師の仕事に就く。2012年、テンプル大学ジャパンキャンパスにて教育学修士号を取得。2014年よりETS公認TOEFL iBT® Propell Facilitator として活動。TOEIC® S&W 200点/200点、TOEIC® 990点、英検1級、通訳案内士(英語)等。


【BBTの法人プログラムについて】  BBTの法人営業本部は「世界で活躍するグローバルリーダーを育てる」をモットーに、オンライン、集合研修等様々な手法でマネジメント研修プログラムの企画・提供をしており、延べ1,000社以上の企業への導入実績を持つ。研修プログラムは、BBTの約10,000時間という膨大なオンライン教育コンテンツの蓄積と、BBT独自開発のオンライン教育システム(AirCampus®)を利用し、若手から経営幹部層まで企業の状況やニーズに合わせて設計される。多数の法人企業の研修設計に携わってきた経験を最大限に生かして若手人材から管理職までの階層に合わせた教育コンテンツを、オンライン、集合研修等体系的なプログラムで提供している。  特に法人営業2部は、グローバルビジネスに特化したコンサルティングや教育コンテンツの提供を主に行っており、異なる言語、異なる文化を背景とする人々の中でどのようにビジネスをけん引し、結果を出すかという点に特化したコンサルティングや、グローバル人材を育成する研修プログラムの企画・提供を行っている。 BBTの法人向けグローバル人材育成詳細  http://www.bbt757.com/global/
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