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7月日系進出企業
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7月日系進出企業
日付: 2002/07/14 (日) 18:44:00
送信者:IWAMA
題名: 7月日系進出企業


1.成功している日系進出企業はどこがちがうか?
今回のビデオをみて、成功している日系企業、シャープ、富士通メヂアヂバイス、マツオカコーポレーション、マブチモーター、フォスター電機、京写等で、 成功に寄与していると思われるものを、列挙してみると;
■マツオカ;
退路を断った進出、平湖にマツオカ城下町をつくる徹底振り、社員の定着率を高める工夫、中国に利益を残し、再投資拡大、上海に上場資金調達等。
■マブチ;
リースを活用して、自前で固定資産を持たない、身軽で、変化即応性に優れ,お客様(AV関係等)が全て中国に来てしまっている。 お客様に1歩先んじた進出タイミング、現地人が、開発、設計まで手がける現地化の徹底。
■フォスター電機;
良いパートナーに恵まれた。中国国内販社を確保。中国大卒スッタフの人材教育。労働力は、アウトソース。

成功の共通点として、
 1、製品がよく、市場に受け入れられていること
 2、進出のタイミングが、人に先んじかつ、時期を得ていること
 3、合弁の場合は、特に、パートナーに恵まれていること
等が挙げられる。
しかし、中国について学べば学ぶほど、そんな、事例研究では、歯が立たない難しさを垣間見るようになってきました。 大前先生がおっしゃるるように、中国は、本音と建前が、大きく異なる国、実際には、何でもあり。 むしろ、裏の世界をどう利用するか、また何十パターンもあるなかから、どれを選択するかで運命が決まるとなると、 遠目には捉えたつもりの中国も、いざ内包化を期して、本格企業投資に進むには、再度無数に存在する落とし穴に注意ということでしょう。


2.供給過剰、価格破壊、迷路のような流通と代金回収の困難な、しかし膨張する市場で、日本企業は、勝ち残れるのか? という問題提起を、中国進出は、避けられない中でもう1度したいところです。
いろいろな、最近の事象を列挙しながら、中国市場での競争のすさまじさを再認識したいと思いました。

*中国で「売る」のは、「作る」より遥かに、困難。流通機構の商道徳や商習慣の未熟さ、中国資本の地元メーカーさえ苦闘する代金回収の難しさ。
*中国製のコピー商品(デザインや特許侵害)による日本製品の被害総額が、一千億円を越えた。一方、ホンダのように、自社のコピー商品を製造する会社と組む所もあり
*上海で、コンビニストアーの過剰出店;今年末には、東京に匹敵する5千店が出現予定。共倒れ続出か?
*01年の中国市場テレビ販売台数は、2700万台と世界最大だが、メーカー90社が乱立し、生産能力は、7000万台で、卸売り価格が、部品価格の合計より安い状態。 全てのメーカーが採算割れ、日立製作所は、中国でのテレビの生産販売から撤退。
*中国企業の過去5年の売上高純利益率は、平均1.2%と、米国7%、韓国3.2%に比べてかなり低い。中国企業の過当競争による利益低下は、さらに悪化する可能性大。
*生産過剰による、中国全国の不良在庫は、約3兆元(約48兆円)とのことで、これらの不良在庫(家電製品、事務機、工作機、その他)が、今後、中古品見本市等で、叩き売られていく。 価格破壊は、中国市場でも、今後ますます、深刻になる。

競争は、相手をつぶすまでやるのが、中国流、市場を奪う為には、手段を選ばず、という中国流が、上記の現象を生み出し始めている。 究極の資本主義競争が、最も激しく実践され始めた中国で、いったい誰が、利益を得るのか、最後に勝ち残った少数のものだけか? 本当に、バンドワゴンにのって、浮かれていける市場でないことだけは、確かである。


_/_/_/ 2002年7月14日(Sun) IWAMA _/_/_/