2007年5月28日号 |
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| IT・デジタル関係をテーマにした「大前研一のIT時評」が夕刊フジで毎月第四月曜日に掲載されております。 |
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テーマ1:任天堂社長「M&A宣言」…で一皮むけるか?
任天堂の岩田聡社長は「成長のためにはM&Aの活用もありうる」と述べ、部品技術の取得などに関心を示した。 |
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任天堂は1兆円ほどのキャッシュをずっと持っていますが、前社長の山内溥さんは、買収にはほとんど興味を示しませんでした。
山内さんはマイペースな人で、自分と同じ“染色体”以外には興味がなく、人の作った会社を買収して何が面白いんだ、という感じでしたね。
しかし岩田さんは、これだけお金が積み上がっているのだから、デバイス(部品)技術などの分野で重要な会社があれば買っていく、と宣伝したわけです。
実は岩田さん自身、山内さんが行った数少ない買収で任天堂に吸収された会社から来た人です。山内さんも、いまや経営は岩田さんや専務の宮本茂さんに任せていますから、岩田さんの決断に反対はしないでしょう。これで任天堂も一皮むけるかな、という気がしますね。競争相手はソニーとマイクロソフトですから、今の好調を維持するためにもあらゆる手段を考えよう、というのは良いことだと思います。 |
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テーマ2:英ソニエリ、音楽ケータイで一人勝ち
英ソニー・エリクソンが今年3月までに販売した音楽再生機能付き携帯電話の累計台数が全世界で1億1,000万台を突破した。「ウォークマン」ブランドが好調で、年内に2億台乗せも視野に入れている。 |
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同社の音楽携帯はバカ売れしています。
今年1−3月だけで3,000万台が売れたそうです。売れ筋機種の容量は1GBで、約900曲が入ります。価格はけっこう高めで350ユーロ、5万円ぐらいですね。
iPodが先日、累計販売台数1億台を突破したと大騒ぎになりましたが、実はiPodは2001年11月の販売開始で、ソニー・エリクソンの音楽携帯は2002年10月発売です。1年遅れながら、同時期に1億台を超えたのです。どれだけバカ売れしているか、お分かりでしょう。
ソニー・エリクソンはソニーとエリクソンが折半で設立した会社なので、このヒットはソニーの利益にも大きく貢献しています。ソニーには救世主のような存在ですね。ソニー・エリクソンの社長だった井原勝美さんも、ソニー本体に戻って副社長をつとめています。
iPodは一種のファッションとして売れましたが、やはり携帯電話に音楽プレーヤーが入っているほうが実用的で便利だ、ということでしょう。日本ではそれほど売れていませんが、世界的にはソニー・エリクソンが音楽携帯の分野で一人勝ちという状況です。 |
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テーマ3:イーベイに負けた米ヤフー
米ヤフーは、北米で展開するインターネット競売サービスから撤退すると発表した。 |
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ヤフーがオークション分野から撤退する、という話です。これはすごいニュースですね。やはり、米国におけるオークション分野では「イーベイ」が圧倒的に強いということです。
イーベイは一時、日本にも上陸しましたが、日本のヤフーが機先を制してイーベイよりも先にオークション事業を始めました。ヤフー・ジャパンはアメリカのヤフーにはない独特の事業展開をしています。検索のグーグルも日本ではヤフーの後塵(こうじん)を拝する結果になりましたし、イーベイも撤退することになりました。
要するに、同じ会社の同じサービスでも国によって勝敗は異なる、ということです。とくに、日本のヤフーの井上雅博社長は非常にすぐれた経営者ですから、米国の状況を見て、いち早くオークション事業を取り込みました。これは称賛に値する決断だと思います。 |
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