【まず、自身の素質と才能を知ること】
才能を磨く ~自分の素質の生かし方、殺し方~
(ケン・ロビンソン氏、ルー・アロニカ氏)

【まず、自身の素質と才能を知ること】才能を磨く ~自分の素質の生かし方、殺し方~(ケン・ロビンソン氏、ルー・アロニカ氏)

皆様は、ケン・ロビンソン氏をご存知でしょうか?

英国「創造的教育・文化教育諮問委員会」委員長、シンガポール政府顧問などを務め、世界的に創造性とイノベーション、能力開発についてアドバイザーなどとして活躍されている方です。TEDで行った「学校教育は創造性を殺してしまっている」というプレゼンテーション動画がTED史上最多の再生回数となっていたので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。今回は、そのケン・ロビンソン氏と、ルー・アロニカ氏による書籍をご紹介します。

著者は、自分の素質を活かすためには「エレメントにある」ことが大切だといいます。エレメントとは、「自分の才能と情熱が出会う場所」ということ。言い換えると、自分の得意なことができ、しかもそうすることを愛している状態、つまり情熱をもてる状態にあるということです。

エレメントを見つけるためには、自分の「素質と才能(得意なこと)」を知ることが大切だとしています。

自分の才能を発見できるか否かは「機会の有無」にかかっていると指摘する著者。しかし、実に多くの人がこれまでの学校教育の在り方や適性診断の結果などから、「自分には〇〇の才能はない」と誤った解釈をしてしまうがために、自分がもつ多くの才能に気が付かないままでいるといいます。そのような状態から自分の才能を見つけるきっかけになる取り組みが本著の中では紹介されています。

ただ、その内容が具体的で多岐にわたっているため、詳細は本著に譲るとして、この場ではエレメントを見つけるためにもうひとつ重要な要素である「態度」について触れたいと思います。

「態度」とは「世の中との接し方」のこと。つまり、身の回りで起きていることに対して、自身がどのようなモノの見方をするかということです。それは、文化や個人的な体験、自身の人格や個性から獲得されたもの。人は自然に、自身がもつ態度の影響を受けて物事を見て判断しています。

人によって同じ出来事に直面したとしても「障害と感じる」人もいれば「障害と感じない」人がいるというのも、この態度によるものだと言うことができるでしょう。

その目が自分に対して向いたとき、つまり自分のことをどのように見るかによって「なりたい自分になれるか?」「自分にとって価値あることを成し遂げられるか?」が変わってくると著者は考えています。

皆様はこのことについて、どのように思われますでしょうか?その通りだと思われますか?それとも、そんなことはないと思われますか?これまでの人生を振り返った時は、どうでしょうか?

興味深いテーマであるとともに、ご自身のキャリアアップなどを考える上でも一度ご自身に問うことに意味があるテーマだと思われます。

最後に、著者が引用しているスタンフォード大学の心理学教授キャロル・ドゥエックの考えを以下に引用してご紹介します。

「人は生まれつきユニークな特質を持っている。そうして人はそれぞれ異なる性格や態度でスタートするが、経験や修練や努力によって残りの道を歩む」。

そして

「自分を伸ばす情熱、あるいは何かがうまくいかないときでも粘ることのできる情熱が、しなやかマインドセットの特徴的な資質である」。

ご興味をお持ちの方は、ぜひ一度本著を手に取られてみてください。

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